頭頂に仏面、地髪上に十一面を配し、天冠台を表わし、右肩、右腕に偏衫(へんさん)をかけ、衲衣(のうえ)は左肩を覆い右肩に少しかかります。左手は屈臂(くっぴ)して水瓶をとり、右手は垂下して軽く曲げ、掌を前にして全指をのばしています。裙をつけ、両足を揃えて岩座上に立ちます。観音菩薩ながら偏衫、衲衣という如来形の服制をみせるところなど、本像は本地仏(ほんじぶつ)として制作されたと考えられる貴重な遺品です。作風から制作年代は室町時代、15世紀ごろと思われます。 |
木造十一面観音立像(もくぞうじゅういちめんかんのんりゅうぞう)
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- 【ID】P-346
- 【更新日】2010年1月21日
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