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4躯の仏像は,古くは天台宗幸福寺の所蔵でしたが、明治初期、同寺が廃寺となり木戸集落内の行屋に移され現在に至っています。 |
【(伝)木造釈迦如来坐像】
時代:鎌倉時代(体幹部前面材のみ) 像高:56.0センチメートル 一木割矧造。彫眼。肉身部は漆箔、衣は漆仕上げ。ただし後補の可能性があり、制作当初は不明。頭部から像底まで体幹部前面材は一材。肩から像底までの背面材は左右二材。さらに腰付近,両側面に小材を接合し、右肩材を体幹部に接合する。前腕、手先はそれぞれ別材。左手先、左袖口はそれぞれ別材。膝前材を体幹部前面材に接合する。 |
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【木造不動明王立像】
時代:江戸時代中期 像高:38.8センチメートル 寄木造。玉眼。漆仕上げ。頭頂から足底まで主要体幹部は前後で二材を接合する。割首、内刳りを施し、玉眼を嵌入する。背面部は左右腰材と裳裾材をそれぞれ接合する。両上腕、前腕から手先はそれぞれ別材。左足先、両足ホゾ材は別材。 |
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【木造大日如来坐像】
時代:江戸時代前期~中期 像高:28.6センチメートル 寄木造。玉眼。肉身部は漆箔、衣は漆仕上げ。頭頂から像底まで体幹部は前後で二材を接合する。髻の先端部は別材。両腕は別材。左右の腰材を体幹部に接合する。さらに膝前材を体幹部に接合する。(※部分解体修理のため、詳細は不詳。) |
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【木造薬師如来立像】
時代:江戸時代前期 像高:46.1センチメートル 一木割矧造。玉眼。肉身部は漆箔、衣は漆仕上げ。頭頂から像底まで主要一材を前後二材に割り矧ぐ。面部はさらに割り矧ぎ、玉眼を嵌入する。頭部は、前面材は胸で、背面材は首で割外す。両肩、側面材を丸ホゾで体幹部に接合する。両手先、両足先はそれぞれ別材。 |