この涅槃図は、かつて灰塚にあった西方寺に伝えられたもので、縦長の大画面に釈迦如来入滅の様子が一杯に描かれています。左右や下辺に空間を残さないのが特色で、人物も動的で数が多く、それぞれが大柄で、表情豊かに形姿も的確な技法で描写されています。彩色は、朱、緑青、群青などに切金線を交えて華やかで、剥落や雑色も少ない。制作は江戸時代初期。中世から図様が定型化する江戸時代に至る過度的作風を示す作品です。 |
紙本著色仏涅槃図(しほんちゃくしょくぶつねはんず)
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- 【ID】P-334
- 【更新日】2010年1月21日
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