自治体システムの「標準化」とは?
現在、全国の地方自治体では、住民基本台帳や税、福祉などの行政システムを政府が定めた「標準仕様」に合わせて統一し、ガバメントクラウド(政府・自治体専用クラウド)へ順次移行する取り組みを進めています。これにより、自治体ごとのばらつきを無くし、災害に強く安全でコスト効率の高い仕組みを実現します。
なぜ必要なのか?
- 行政サービスの効率化──限られた人・お金で効率よく行政サービスを続けるため。
- 住民サービス・利便性の向上──オンライン申請やマイナンバー活用など、新しいサービスの土台作りのため。
- 災害対策──データをクラウドに置くことで災害対策(バックアップ)が強化され、非常時にも行政機能を守るため。
- デジタル社会の進展──民間等とのシステム間の連携と互換性の確保をしデジタル化を後押しするため。
市民の皆さまへの影響
- オンライン手続きが増えます – 市役所に行かずにスマホやPCで申請・届出が可能に。
- 書式や手続きが全国で共通 – 引っ越しや転勤でも同じ様式・手続きなのでより分かりやすく、より簡単に。
- 待ち時間が短縮 – システム連携が進み、窓口での確認作業がスムーズに。
- 災害時も安心 – 災害時等も行政手続きや業務を継続できる体制に。
標準化の対象システム(20業務)
今回の国による標準化で対象となる業務は,2021年2月に閣議決定された、「地方公共団体情報システムの標準化に関する法律」に挙げられており、以下の20業務になります。
項番 | システム名 | 項番 | システム名 |
---|---|---|---|
1 | 住民基本台帳 | 11 | 介護保険 |
2 | 選挙人名簿管理 | 12 | 児童手当 |
3 | 固定資産税 | 13 | 健康管理 |
4 | 個人住民税 | 14 | 就学 |
5 | 法人市民税 | 15 | 児童扶養手当 |
6 | 軽自動車税 | 16 | 生活保護 |
7 | 国民健康保険 | 17 | 子ども・子育て支援 |
8 | 国民年金 | 18 | 印鑑登録 |
9 | 障がい者福祉 | 19 | 戸籍 |
10 | 後期高齢者医療 | 20 | 戸籍の附票 |
移行スケジュール
筑西市は、2025年度末(令和7年度末)までに、国が推奨する「ガバメントクラウド」上の標準準拠システムへ移行することを目指しています。
よくある質問(Q&A)
- Q. 個人情報は大丈夫?
A. クラウドは政府の厳しいセキュリティ基準(ISMAP)を満たしています。データは国内で保管され、災害にも強い設計です。
用語集
- ガバメントクラウド
- 政府・自治体専用のクラウド環境。国内データセンターで運用。
- ISMAP(イスマップ)
- 政府情報システムのためのセキュリティ評価制度。クラウドの安全基準。
参考リンク